一秒ごとに好きになるのに

 花の道も桜が満開、人通りが多いですな。入りで涼さんを見かけた。休憩時間にちょっと出て行く感じで、お付きの人もいんかった。超かっこよかったわ☆キャサリン・ハムネットの大きい紙袋持ってはった。

 ということで、花組観劇。お金ないので、B席にて。2階がガラガラ…A席がひどいわ。ジュリさん(樹里)やめんのよー!!初舞台生お披露目なんよー!!ワタシが謝っときます…ほんますんません…

 ・結構わかりにくいと評判の『マラケシュ・紅の墓標』。まあ、そう言われたら集中して観るもんで。結論から言うと、面白かったよ(だからみんな行こうゼ!)。隣の人ちょっと寝てたけど…近くのおっちゃん爆睡やったけど… 『花舞う長安』の方が、よっぽど眠いって!
 
 ・登場人物の心が空っぽやったり、過去に捕らわれていたり、過去を捨て去っていたりするから、重たい感じにはなるけれど。でも、ムーラン・ルージュの場面(ワルツってずるいよね!みとさん《梨花》や水月さんもレビューの登場人物になってるのが憎いなーと)やラブシーンの演出が素敵やったわー☆ 

 ・オサさん(春野)とふー様(ふづき)は少し惹かれあうけど、また遠ざかる。「パリ」という共通の地に思い出があり、2人共、その地で傷を負ったから、再びそこを訪れ、やり直すことで傷を消してしまいたかったのかもしれない。でも、それは2人でじゃなかった。オリガにはクリフォードという帰る場所があった。」でも、リュドヴィークは1人。悲しいなぁ。
 
 ・暗い人ばっかり出てくる中で、希望の星はコルベットの娘ソフィア(真っ直ぐに育ったから)とクリフォード。彼は、オリガを愛しているし、砂漠からちゃんと帰ってきたことが、彼女を安心させたから。←ちょっと違うなー。語彙が足りん。。オリガにとって、自分の愛した人《もの》がちゃんとそばにいる《ある》こと、失ってしまわないことというのが、すごく重要なんだと思う。パリで、愛した人に去られてしまったことが傷となっているから、自分を愛しているというクリフォードのことも完全に信じていたわけではないと思う。しかも、砂漠で行方不明。”あの人も私の前からいなくなってしまう。私を愛していたんじゃなかったのね”と思ってしまったのでは?極端なようやけど、それだけ過去に負った傷が深かったのだろう。だから、「他人のことのように、自分のことを話すんですね」ってリュドヴィークに評されたのかなと。

 ・オサさんは、すごく端正やった。かっこよすぎた。でも、切なかった。。過去の過ちから、慎重に成らざるを得なくて、でも、それ故、レオンに何もしてやれなかった。後悔ばかり。オリガのそばにいても、彼女を幸せにできないから、去ってゆく。切ねー! 個人的にモップがけしてたんがツボでございます。

 ・ふー様のオリガは、とても空っぽ。自分自身をまるで愛せない上に、どうでもいいと考えているような感じ。オリガは、何のためにマラケシュに来たんやろう?つらい思い出ばかりのパリから逃げ出すため?何かしら変化(自分自身の)を求めていたんやろうか?ふー様はきれいやった。とても。

・ジュリさんのレオンは悲しすぎた。ペテンがばれてくとこが、ちょっと駆け足かなーっていうのと、思ったより母親(ラッラ)と絡まなかったのが、脚本的に不満やった。レオンは、すごく生き急いでる感じ。死ぬシーンが、ほんとに悲しくてさ。。ダブル(ハーフ)やから、白人ともベルベル人とも相容れず、どっちにもなれず死んでしまう。「白人の天国なんか、行けるわけあるかよー」。救いようの無い最期やった。ジュリさん、結構不幸な役多かったよね。死んじゃうとか。持ち味が「陽」やから、悲しさが際立つんやろうか?低音がキツそうやったけど、素敵なジェンヌさんなことに変わりはないわ。

 ・ゆみこさん(彩吹)は出番は少ないけど、真っ白で誠実な男性でハマリ役。「ここから始まる」。きっとオリガは、幸せになるわ。

 ・蘭とむくん(蘭寿)のギュンターは、よくわからん役やった。『ルードヴィヒⅡ世』のグッテン博士を変にしたみたい。何かに固執するっていう。まあ、変な人なのはよくわかったけどさ。

 ・あすかちゃん(遠野)のイヴェットは、高慢でどうしようもない女だけど、そのことを自覚してた。それでも、変われないから悲しい。ちゃんとかわいそうな人に見えたのは、あすかちゃんの力も大きいわ。いい娘役さんや。
 
 ・一花ちゃん(桜)かわいかった☆カップルのみわっち(愛音)もかっこよかったし。一花ちゃんは、歌って踊れるよねー。お芝居も心がこもってるし。ああ、『くらわんか』行けばよかった…

 ・踊りといえば、影の主役としこさん!!(鈴懸)蛇のダンサー、存在感ありまくり!特殊メイクみたいなメイクやった。。蛇は、心の闇なんやと思う。しなやかで、妖しくて、ほんとすごかった!

 ・パリの場面ののどかさん(舞城)のバレリーナも美しかった。ほんとにプリマなんやろうなー(だから、マデレーネは違う感じがしたんやけど。清潔すぎるのかな?)。

 ・みとさんのかたくなな感じが好き。

 ・水月さんの「これで安心ね」というセリフに、きゅんとなる。退団しはるから、何か寂しくて。。

 ・なるちゃん(華城)のファティマ、この子も悲しかった。レオンを好きで、どこにも言ってほしくないから、告げ口しちゃったんやろうね。店のダンサーとしても、華やかで歌も上手で良かったわー。

 ・クロック長官は、地味にしどころがなかったと思うけど、ケイさん(萬)は嫌らしくて、上手やった。また女性に見えない人殿堂入りやわ。

 ・歌劇の座談会でオギーが、娘心を残してる人は、そのまま母親になると不幸になってしまうイメージがあるから、京さんをキャスティングしたって言ってはったけど、なるほどなと。レオンを探して叫ぶ声が悲痛。

 ・シビさん(矢代)は、「(幸せになれの言葉に対し)なるわ、意地でも」と言っていたのが印象的。シビさんは、自立した女性のイメージが強いです。すごく雰囲気のある役者さんやと思う。京さんは対照的に、何かに依存するイメージの役が多いかなと。

 ・さお太さん(高翔)はすごく殺伐としてた。シャープ。ダンスかっこいい!そのかさん(桐生)も素敵☆ともよ王子(眉月)はやっぱり王子やった。

 ・はっちさん(夏見)が渋くてかっこよかった。元マフィアのホテル経営者。後ろめたさと償いの気持ちの同居。

 ・花純さん七星さんにソロがあったり。

 ・あたしのかわいいまっつ(未涼)(だからキモイって)はウラジミール。誠実で堅そうで、イメージまんまやわ。でも優しい。オリガをかばって、イヴェットに文句言ったソフィア(あやねちゃん《桜乃》)に「ありがとう」っていうとこが好き。最後、ソフィアとくっついた。レビューの男の役のとこでは、真ん中で踊ってはったわ☆

 長いな…ショーの感想はまたいつか。