全てはこの私が選ぶ

grandrevue2007-04-18

ほんとは行かないだったんですけどね(チケット高いし)。梅藝のネット会員割引でS席が2千円引きやったので、急遽ウィーン版『エリザベート』観劇。上手寄りながらも、6列目でした。2列前に、会の代表さんがいはりました。こんなとこで会うなんてww
・「来日公演」っていうものを観るのがまず初めてで。字幕ってこんな風に出るのねー(舞台の両サイドに、細長い電光掲示板があって、そこに字幕が映し出されてました)。まあ、宝塚版のDVD見過ぎて、ストーリーは頭に入ってるんですけど★たぶん客席そんな人ばっかりやって(偏見)。
・いやー、それにしても面白かった。演出が変わるとこうも違うのねー。宝塚版と東宝版でも随分違うなと思ったけど、ウィーン版はまた別物。同じ作品やのに、最後が違うなんてことがあるのね!宝塚版は、シシィがトートを受け入れ、互いに相手の愛を手に入れた事を喜んで昇天(文字通り、上っていく。シシィも笑顔やしね)。でも、こっちは違う気がした。トートは「お前は私のもの」、シシィは「私は私だけのもの」と歌う。甘やかなメロディに包まれているのに、シシィはこの世に対する絶望のうちに死んでいったんじゃないかと思えてしまった。彼女の人生って、生きる希望が全くないような気がする。「私は私だけのもの」。そうであるためには、死を受け入れるしかない。望んだわけではなく、消去法で残った最後の選択肢だったのでは…
・また、シシィが頑なすぎるくらい頑なで、もうちょっと譲ってもいいんじゃないかと思えたよ(宝塚版じゃありえへんよね。麻子さんでさえ、かわいらかったもん)。完全にシシィの物語で、トートさえ脇役。そうなると、宝塚ってすごいよね。よくこれを、男役中心の物語にしたよなー>小池先生。
<おもしろシーン>
・ウィーンのカフェで、客がゴーカートで走り回る(しかも、ウサギのデザインやったり)。
・マダム・ヴォルフ直前のゾフィーと家臣のシーンは、全員チェスの駒に見立てられてた。下半身に馬の人形がくっついてる。

・「悪夢」の後の、♪全ての証言 終える時が来た は、ゾクゾクした。めっさ盛り上がる。こういう、暗い盛り上がり方いいよねー。
・「マイヤーリンク」は、トートがドレスを着てルドルフと踊る(トートダンサーもドレス)。マリーさえ死。舞台全体が暗示に満ちていた気がする。
・タイトルロールを演じられたのは、マヤ・ハクフォートさん。頑なで強情、自由を求めて戦ったシシィ。額縁に入ったドレス姿は美しかった☆歌すごかった。「夜のボート」で伸ばして半音上がるとことかきれいでねー。「私が踊る時」が似合う人やった。ミドリさんもこの曲似合うよね。ハナちゃんは「私だけに」。老いてからも、ちゃんと年とってる上に美しかった。
・トートはマテ・カマラスさん。ワイルドトート☆☆ワイルド&セクシーでした。「最後のダンス」はシャウトしはるんやー。すっごい強引に連れ去られそうで、ときめきますなwでも、やっぱり死ぬときはオサトートに迎えにきてもらいたいわvv
・家臣のおっちゃんたちが、素敵な方々揃い。シュバルツェンベルク伯爵の曲は、ドイツ語がのっかるとかっこいいね!