『黎明の風/Passion』(宝塚宙組@宝塚大劇場)

観劇終わって外出たら、雪が積もってました。3時間の間にこんなにも!っていうくらい。

・お芝居は、正子の出番がそんなに多くないので、まだ耐えられたんですけど、ショーはウメ不在の穴が大きいような…まあ贔屓目なんでね。たっちんもまちゃみもカチャも藤咲えりちゃんも、急な代役で大変なのに、きっちり務めてはりました。
・正子のラストのセリフは、ウメちゃんにぴったりだろうな。「愛してる」とか甘い言葉ではないけれど、次郎に対する正子の思いが伝わってきて、泣けました。
・石田芝居だと思って油断してたら、何度か涙がポロリ☆ですよ(一緒に観たおかんも泣いてた)時代とテーマのせいで、説明セリフが多いけど。無条件降伏と焦土な日本から始まって、どうなるかと思ったけど、面白かったです。まあ、『猛き黄金の国』です。ロマンスあんまりなし、勝気なヒロイン(喜勢もあんなヒロインやったな〜。もう7年前だなんて!)、主演・トド様、♪こーれが男よ 男の生きざま〜 あ、かずみさんがやってたお色気ポジには、華凛もゆるちゃんが(予想どおり)入ってたよ!
憲法問題という、デリケートゾーンにも若干言及。「50年、100年先もこの憲法のままでいいとは思わない(でも、今はこのままで)」と。
・ラストがサンフランシスコ講和条約締結で終わります。新しいな!あと、国防婦人会のタスキ(♪とんとんとんからりんと隣村〜)とか、大政翼賛会とか宝塚で見るとは思わなかった。戦中の場面の割に、群衆芝居はご陽気です。前理事長がこの作品を作ったら、全然違うテイストになったやろうね。
・主演はトドさんですが、影の主役はゆうちゃんさんだと思います。吉田茂、本気で似てる!(スチール買っちゃったよ)メイク薄い上に、女性やのに何で似てるんや!? 最後の場面は泣けました。役者さんやわ。
・トドさん観たのは久しぶりです。『長崎しぐれ坂』以来か…轟節です。うまいけど。男気って感じ。やっぱ彌太郎とかぶるなー。土下座のシーンはドキドキした。そんなことしちゃダメー!
・トップがマッカーサー役て。厚木基地に降り立ち、「アイシャルリターン」も言ったよ!タニさん、しゅっとしてるから、たいそうかっこいい人になってました。っつーか、トドさんと渡り合うタニさんとか、昔は考えられなかったね。
・たっちんお疲れ!明らかにウメ仕様で書かれた役(歌ほとんどなかったし。たっちんの歌はやっぱりいいね)やのに、さすがって言っていいほどやった。
・とむもみっちゃんもいい芝居するね!土下座シーンのとむには泣かされたよ… 二人とも誠実な人柄が伝わってきました。
・講和会議に出発する空港の場面で、トドさんがまりえさんに掛ける言葉がさー。定年間近の事務官と、退団しちゃうまりえさんがオーバーラップ(石田Tの思惑どおりやろうね)。そして涙。客席みんな、同じ思いだよ。真ん中でスポット浴びるわけじゃないけど、まりえさんは舞台を支える重要な柱なのです。中年オヤジ(将軍、社長からジプシーまで)をやらせたら、天下一品やもん☆
東京ローズはあおいさん。センターで「蘇州夜曲」が聴けるなんて!
・まちゃみさんは、誰かの奥方ポジがよく似合う。寄り添うのが様になるんかなー?プチジャルダンのセシルみたいなのもいいですが。
・ちょっとしか出てこなかったけど、たまさんは今回も素敵☆山椒は小粒で〜な感じでピリッとしてた。
・あゆちゃんは相変わらず丸っこいですが(失礼)、ブギの場面で踊ってるとこは、びっくりするくらい昭和を体現してました。あの丸っこさも昭和っぽいのかも(失礼)。
・あゆみ先輩のふっきれ様が素敵でした。

ショーは、最初に書いたように、ウメ不在感がありありでした。というか、いないのをより実感したような(日本語おかしい)。オダリスクの場面の衣装、似合ったやろうなとか、ブラジルの場面もすごいテンションできそうとか、今回もカツラは気合いはいりまくりやったやろうなとか。。

・タニさんにまだ女役を振るのってどうなんやろう?スミレ様のように夜の女王みたいにするんやったらまだしも、今回のは本気の女役やん。
・びっくりするくらいとむがかっこいい。割と歌も好きやったりします。
・あゆみ先輩・ゆっちゃん・あおいさん・みきさんのベテランコーラス隊はとてもいいと思います。クラブ歌手って感じで迫力あるし。
・ミキちゃん、最後にエトワールできて良かった!きれいやった!