一人の男を破滅させるには、十分な美しさだよ

grandrevue2005-11-10

 花組観劇。景子先生の思うつぼ。何て少女マンガなんだ。オサさん、窓から入ってくるし(しかも、絵に描いたような嵐の晩)、まとぶんは白手袋投げるし。でも、悲劇でも良かったかもしれない。「一緒にはなれないけれど、死ぬまであなたを愛しています*1(こんな感じ)」大仰だけれど、ワタシも乙女やからキューンv悲しいけれど、美しい!これぞ宝塚!とうち震えていたのに、何だかハッピーエンドで置いてけぼりを食らった気分。まあ、おさふーが幸せなのはいいことやけど!
 
 ・おさふーの最後に、こんながっつり愛し合う系大河ロマンが見られて本当に良かった。オサさんを(恥じらいつつ)誘うふー様が見られて良かった。『山猫』な衣装も髪型も似合ってて、きれいでした。
 ・まとぶんがねー!軍服似合ってて、何だか正統派にかっこよかった。今までは荒くれNight(©GISHOさん主演のVシネ。懐かしすぎる。)イメージやったのでね。女性に敬語なまとぶんも新鮮でした。ストイックにも、不器用(うまく優しさを表現できない)にも見えるその様がダイスキです。
 ・ゆみこさんは、誠実な男性がハマる。ジュディッタが「この体に流れる血が忌まわしい」と悲しむところ(涙ポイント)で、彼女を文字通り包み込むヴィットリオ・Fがだいぶ素敵でした。結婚するなら彩吹真央さんだw
 ・そして、あすかちゃんには幸せになってほしいといつも願う。強さと弱さの同居する、彼女の大きい目が好きです。
 ・ニコラは、マチルダ(令嬢)にもルチア(ちゃきちゃき)にも好かれて。羨ましいなー。
 ・一花ちゃん、かわいいー。兄ちゃん思い。ああ、あのちっさい体で、コマネズミのようにくるくる働く様が目に浮かぶよ…
 <ある日のジロッティ家>
 「兄ちゃん、布団干すから早く起きてよ!」
 「うーん」
 「ほら、はーやーくー!まったくもう」(ぷんすか)(無理矢理布団をはがすルチア)
 「ったく、ルチアは朝からうるせえなー。そんなに怒鳴ってると、ヴィットリオに嫌われるぞ」(眠)
 「もう!ヴィットリオは関係ないわよー!」

 こんな感じで(病気)。
 手も荒れていて、かわいい服も持っていないルチア(きっとそばかすもあるんだわ)。でも、そんなルチアがワタシはダイスキだー!一花ちゃんもダイスキー!(キモっ)
 
 ・あやねちゃんは、文句なしの令嬢系美少女やった。ふんわりしてて、優しくて、ほんとにかわいい娘役さんだなーと。ニコラと心を通わせるシーンが、じーんときました。『カリオストロの城』のクラリスみたい。
 ・蘭とむくんみたいな、男くさい人が優しさ見せるのはズルイと思う。
 
・みわっちさんが、いつの間にやらすごくかっこよくなってました。『Naked City』の時は全然感じなかったのに(あの役良かったのにね)(それはあなたが、まっつばっかり見てたからだ)(まっつを年下彼氏にしたいとか言ってたからだ)。
 ・ミトさんが最近ずっといいです。あの頑なさの中に、優しさを隠し持ってる老婦人っていうのは、あの方の専売特許だなと思う。思いの強さだけでなく、深さを感じられるもの。
 ・なるちゃん(華城)のフェリーチタが、「もう待ち疲れたの」って、海に身を投げるシーンが、個人的に一番悲しかった。なるちゃんきれいなー。美しく狂った女。現実には、想いが強すぎて狂ってしまうなんて、あまりに残酷だけれど、少女マンガだから美しい。
 ・少年時代のヴィットリオの、お母さん死んじゃった後の泣きようが、まさに慟哭って感じで凄まじかった。ありったけの声を振り絞って泣くような。オペラで見ても、誰かわからんかったんやけど、野々すみ花ちゃんらしい。

 ・ショーは、「エイサー」でテンションが下がる(またかよ!って思っちゃうんよねー)
 ・が、服部良一メドレーが思いの外面白くて上がる。
 ・「青い山脈」のイントロが流れた瞬間どうしようかと思ったけど、歌い出したまとぶんが超ステキで、俄然楽しい。いっそのこと、全部昭和歌謡曲でやればいい!まとぶんがトップになったあかつきには、是非やるべきだ!
 ・銀座カンカン娘もかわいかったー。華月由舞ちゃんとか。あと、アイドルのようなあやねちゃんもかわいすぎたよ。
 ・チャイナタンゴは、あすかちゃん、なるちゃん、あやねちゃんが華やかで愛らしくて、でかい3人見てる場合じゃなかったよ(でもみわっちさんは見た)(嘘つきめ)。
 ・さお太さんととしこさんのダンスは素晴らしい。「上善如水」のとしこさんの動きのシャープさったら!
 ・フィナーレの謎のアジアンボレロをなくして、デュエットダンスをやればいいのに。
 

*1:このパターン代表例は『花の業平』かと。